全国初、ろう者のバス運転士誕生!!彼の言葉を掲載いたしました。ご覧下さい。

東京バスで、全国で初めてのろう者のバス運転士が誕生しました。

その方が、聞こえる人にも聞こえない人にも色々な人に安心してバスに乗って頂きたいという気持ちから長文ではありますが、丁寧に書いておられましたので、ぜひお読みください。

これからも、彼の後に続く人が増えればいいですね!

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こんばんは!松山と申します。

皆さんに報告をします。

この度、東京バス株式会社のバス運転士として就職が決まりました事を報告します。

10月1日付で入社させて頂きました。

全国初、ろう者のバス運転士になります。

「ろう者」は耳に障害を持った者、「聴覚障害者」の意味になります。

今後、東京バス株式会社を利用される健常者のお客様にも、ご理解をして頂けたらなと思い、様々な事を説明させて頂きます。

長文になりますが、是非、最後までご一読して頂ければと思います。

まず、自己紹介させて頂きます。

私は、耳に障害を持っており、「感音性難聴」という分類を持っています。

両耳100dBです。

そのレベルとは?

それは、電車が鉄橋を走る下で聞く音が、やっと聞こえるレベルです。

補聴器を付けて生活をしています。

普通の会話をする声のレベルで聞こえるようになります。

しかし、音は入りますが、声の判断は難しいです。

それが、感音性難聴です。

伝音性難聴というのもありますが、私が過去にシェアした、わかりやすいムービーにありますので、是非、そちらで視聴してみてください。

続きまして、前職についても説明します。

運輸業を2年、10tトラックを1年半程経験しました。

現在では多くの「ろう者」がトラックドライバーとして働いています。

運輸業の会社に入社したての時、ろう者は私だけでした。

それが、無事故・無違反を1年経ち、会社側が「ろう者でも出来る」と認められ、ろう者のトラックドライバーを増やし、物流を支えてきました。

運輸業界の人材不足問題の解決に取り組んできました。

バス業界でも人材不足という話題もお聞きしていると思います。

しかし、バス業界には、まだ「ろう者」のバス運転士の実績がありませんでした。

去年の4月に運転免許制度が変わり、聴覚障害者でも「補聴器を付けての条件」で、第二種免許の取得が出来るようになりました。

それから、全国各地に「ろう者」が、バス運転士になろうと、第二種大型自動車免許を取得した人が何人か出ています。

それが、大型車の運転経験や、お客様とのコミュニケーション面、無線でやり取りが要するために、「ろう者」のバス就職に難色が出ていました。

しかし、アメリカ、ヨーロッパや台湾では、ろう者が、路線バスやスクールバスの運転士として活躍しているという話を聞いた事があります。

そういった面で、日本は海外と比べて、障害者に対する理解が遅れています。

そこで私は、運輸業で経験した事をバス業界で活かし、バス業界やお客様達への理解を広め、ろう者若者達の「バス運転士」への道を作っていきたいと思い、バス運転士にチャレンジした流れです。

これまで様々のバス会社に応募してきましたが、「運転は良くてもコミュニケーションが課題」が主な理由で不採用が続いていました。 その中で、東京バス株式会社に採用して頂けました。

しかし、社長達からも、「ろう者を受け入れさせるのは正直言って不安。でも、会社全体がしっかりサポートします。」とおしゃってくれました。

私も、接客経験が無く、お客様とのコミュニケーションに不安はありますが、それを乗り越えたいと思っています。

まず、研修を受け、夜行バスから始める予定です。

夜行バスは、「東京特急ニュースター号」王子駅~東京~京都~大阪~東大阪便を担当予定です。

通常では二人体制で行いますが、三人体制で行うかもしれません。

そこで、健常者のお客様の中に、ろう者のバス運転士に不安を持つ方が居ると思います。

なので、安全運転のアピールをさせた方が良いと思い、車庫内での運転訓練や路上の運転訓練等をビデオか写真を、ここに随時アップしていきたいと思います。

運転技術等、何か指摘する物があれば、一言を言っていただければ、対応します。

また、応援をして頂ければありがたいです。

精一杯頑張りますので、今後とも宜しくお願い致します。

最後までご一読ありがとうございました。