某テレビ局に行ってきました!色々と見てきた事、要望してきた事をまとめました。どうぞ、お時間のある時にお読みください。コラムNo8(Reem Mohamedさん)

昨日、某テレビ局に行ってきました!

本当は、管理人の佐藤さんと2人で行く予定でしたが、急遽都合が悪くなられて、私1人で参戦しました(笑)

突然、一人になったので内心では「えっ!どうする!!」と焦りましたが、言いたいことや聞きたいことが出来るチャンスだ!と言い聞かせて(笑)

当日、スタッフの方に初めてお会いしましたが、すごい笑顔の素敵な方ばかりで安心しました!

そのテレビ局員の中に、元々手話通訳士として働いておられた方がおられたため、その方がずっと手話通訳して下さいました。(本当に助かりました)

テレビ局に行った目的は、佐藤さんが以前熊本地震でサイトを作られたことでニュースに取り上げられたことがきっかけです。

1)字幕制作について、何か意見を聞きたい

2)聞こえない人を職場の人にも知ってもらいたい

この2つをテレビ局の方から、話があり、引き受けて行ったのですが、字幕制作については想像と違っていてビックリしました。

狭い部屋に6人―8人がいて、そのうちの3人が、耳にイヤホンをつけて映像をみてタイピングして、2人は、字幕をテレビに合わせて調整して放送。

テレビで、話している人が長いときは、タイピングしている人の判断で文を短くするということです。

※例えば、「私は全ての番組に字幕が当たり前についている日が来ることを強く願っています」と話しても、字幕では「私は全ての番組に字幕が当たり前にある日を強く願っています」と言った風に短くなっていることがあります。

理由は、場面が変わると字幕が合わなかったりするためです。

でも、生放送では、どうしてもそうはいかないので場面が変わっても字幕が続くもよう。

よく顔(画面の真ん中あたりとか)に、字幕が入っているのは、どうしてですか?と質問しました。

テロップがある場合、どうしても、重ならないようにしたいので、字幕が上にいってしまう。

録画の場合は、なるべく、上にいかないように調整はしているが、生放送だとタイピングしながら調整は難しい。

タイピングが追いつかなくなるため。ということでした。

見やすいように字幕をつけるには、画面を小さくしてその下につけるのが好ましいけど、ずっと画面を小さくするのは、、、。

テレビ局の方でも、非常に頭を悩される問題だということが理解出来ました。

災害などの緊急時には、この3人がもし家にいた場合はどうなるか?と質問をしたら、外部の会社にお願いして打ち込んでもらうということでした。

普段は大きなニュースがあれば真夜中でも待機するということで、最近だとアメリカの総選挙の時だそうです。

私は、タイピングをする人はもっと沢山いると思っていたけど、この3人で一生懸命私達(ろう者)のために字幕を打って下さっているのか、、、と思うと感激しました。

お仕事中でしたので、担当の方の気持ちとか聞けなかったのは残念ですが、非常に早いタイピングだったので、腱鞘炎にならないといいなと心の中でそう思いました。

次に、「聞こえない人とはどういうこと?」をテーマに多くの方と交流会をしました。

私は、ろう者がテレビをみるにあたって感じていること、思っていることを色々とお話させて頂きました。

ろう者の中には、文字が読めない(文盲の人)もいて、手話でなければ意味が分からない人もいる、ということを伝えたら、多くの方が驚いておられました。

だから、どうしても緊急時には字幕だけでは無くて手話通訳も欲しいのです。

手話は「福祉」ではなくて「言語」です、と強く訴えました。

最初からこういう事態に備えて、手話通訳の方を採用すれば、緊急時にはその方が手話通訳をすればいちいち手間がかからないというような事も話しました。

また、災害時で避難場所などで多くのろう者が錯誤する情報取得の遅れによって、1-2週間ぐらい食料や水がもらえることを知らず、あとでやっと知ったというケースが多かったということも話しました。

そこで、字幕だけではなくて、分かりやすい絵をテレビで映し出して欲しいと要望しました。

絵だと、聞こえる人も聞こえない人も一瞬で情報が掴めると思うから、それも合わせてニュースで流して欲しいとお願いしました。

CMについても、多くのろう者がリアルタイムに何を伝えたがっているのかを知りたい!ということを伝えました。

ウェブとかで後で字幕をつけて載せているけれど、そうではなくその場で他の人に尋ねなくても自分で理解したい!と伝えました。

みなさん、あ~~!!そうか!!と。(まさかCMの話題がくるとは思いもよらなかったもようです。)

CMは、どうやらスポンサーさんとかその会社の人とも細かい打ち合わせをしないといけないもようですが、字幕が当たり前に入るようになったらいいですね!

最後に、(私の要望がこれで終わりということはないように)テレビを毎日チェックしますね!と話して終わりました!!

私も、字幕制作の裏とか放送の裏とかを知ることが出来て、色々と勉強になる1日でした。

この機会を作って下さった佐藤さん、テレビ局のみなさん本当にありがとうございました。